ポリエステル素材カットソーの簡単お手入れ法
こんにちは、mistral Apparel(ミストラルアパレル)です。
皆さんは普段お使いの化学繊維衣類のお手入れに困った経験、ありませんか?
衣類に使われる繊維は大きく「天然繊維」と「化学繊維」に二分されます。
「天然繊維」は綿やウールなど天然に存在する有機物から作られる繊維で、「化学繊維」は石油由来等の人工物や無機物から作られるものです。化学繊維は繊維長や繊維の断面等を自由に加工でき、かつ生産しやすいため、多くの衣類に採用されています。
ミストラルウエアをお買い上げ後もできるだけ長く、快適に着用いただくための化学繊維衣類のお手入れ方法として、今回は化学繊維である特にポリエステル素材のカットソーの、簡単で且つ機能を損なわずにニオイを取り去る方法をご紹介したいと思います。
ポリエステル素材のカットソー
スポーツウエアでは加工の自由度や高機能性を重視しているため、化学繊維に分類される「ポリエステル」素材が多く採用されています。
ポリエステルは高機能であるがゆえに、天然素材と比べると汗などによるニオイや汚れが比較的残りやすいですが、簡単なお手入れでニオイを取り去ることができます。
なぜポリエステルはニオイが付きやすいのか?
ポリエステル素材とニオイのメカニズム
ポリエステルは繊維内の空気が通る穴が比較的小さく、穴自体がないものもあります。また、素材本来が疎水性=水を吸わない性質で、吸水性や通気性があまりありません。そのため、繊維そのものが汗を吸収しているのではなく、繊維同士の間に汗を潜り込ませるような状態になります。ポリエステルの場合、潜り込ませた水分を表面に放出するため、肌面は快適に感じることができるのです。
しかし、汗の水分は生地表面に放出されても、汗の成分である塩分や脂肪分等の汚れは放出できず、繊維間に潜り込んだまま、残留してしまいます。繊維の構造によっても落ちやすさは変わってきますが、残留した汚れは天然繊維と比べると通常の洗濯では落ちにくく、それを放置することで雑菌が繁殖しニオイの原因につながっています。
どうすれば、ニオイが落ちるのか?
ポリエステル素材のお手入れ方法
そんなポリエステルも簡単なお手入れにより機能を損なわずにニオイを取り去ることができます。手軽にニオイを落とす方法から徹底的に汚れを落とす方法まで段階に応じてご紹介していきます!
● ご注意事項 ●
最初に、洗濯するうえでの前提ポイントをご確認ください。
1. 必ずウエアの品質表示(絵表示)を守ってください。特に洗濯桶のマークの中に書いてある数字、これは「その衣料を何度以下の水で洗ってください」という表記です。
2. 洗剤は「入れ過ぎず、少な過ぎず」必ず洗剤の裏面に記載の使用量を守ってください。洗剤を多く入れたとしても、汚れを落とす効果は決まっています。それどころか洗剤を入れすぎることで洗剤自体が落ちきらず、逆にニオイの原因になります。
Phase.1 一番手軽な方法は?
汗をかいたウエアは長時間放置せず、お湯で洗う
放置しないことはもちろん、お湯(目安としては40度)で洗うことで洗剤が水に溶けやすくなり、結果としてニオイや汚れが落ちやすくなります。
Phase.2 お湯洗いでダメなら…?
お湯に浸けながら、洗濯用固形石鹸で臭いの気になる部分を揉み洗い
洗濯用固形洗剤でもみ洗いする際は、強くこすることやねじりながら洗うと生地を傷め、ウエアが長持ちしないので、もみ洗いをしてください。
Phase.3 徹底的にニオイや汚れを落とすときは?
粉末の酸素系漂白剤を溶かしたお湯で浸け置き後、もみ洗い
液体タイプの酸素系漂白剤よりもニオイや汚れが落ちやすく、大体のポリエステル素材に酸素系漂白剤をご使用いただけます。
浸け置きした後は、浸け置きした中で十分揉み洗いして繊維に残っている汚れを外に出すようにしてからすすぎを行います。
*浸け置き時間は長すぎると生地の痛みの原因や、浸け置きで浮き出た汚れが再び繊維に入り込む可能性があります。逆効果となってしまうため、二時間以上は浸けないようにしてください。
上記の処置をしたあとはしっかりすすぎ、汚れと洗剤をしっかり落としてから、洗濯機や手洗いで通常通り洗濯してください。
その際には柔軟剤は使用しない方が良いでしょう。ポリエステル特有の優れた付帯機能が損なわれ、衣類に残った柔軟剤がニオイの原因になることがあります。
このように、ちょっとした意識付けで衣類の快適性はもちろん、より長持ちします。
面倒な工程はないと思いますので、是非実践してみてください!